其の五 「自分の感情を体感させること その1」


 今年も残すところあとわずかですが、皆さんいかがお過ごしですか?
全般的にみて、今年もまた今ひとつ明るい話題に欠けた一年だったように思いますが、来年はとにかく”元気”よくいきたいですね。

 私は経済人ではないので、何故今不景気なのか?ということに関してはよくは分かりませんが、客観的に見ていて、景気がよい、といわれていた時期は全体的に”活気””元気”があったように思います。「景気がよくなれば活気だって元気だっていくらでも出るさ!」といわれてしまえばそれまでですが、まずは”元気”を出してみよう、そうすれば自然と経済もついてくる、そんな考え方もありなのではないでしょうか・・・。

 私は今後も柔道を通じて、元気闊達で目に輝きをもった元気な子供たちの育成、活気のある町づくり、社会づくりに少しでも貢献できれば幸いに思っているのですが、その第一歩目が来年早々に開塾を予定している道場「古賀塾」になります。

 さて、今回の人生一直線では元気闊達な人材育成に焦点をあててみたいと思います。章でいうと、「自分の感情を体感させること」に
なりますね。
それでは、宜しくお願い致します。

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 私の指導者としての初めての体験はアトランタオリンピックが終わった後、所属を慈雄会に移籍した1997年からとなる。慈雄会の本拠地がある熊本で約1年間にわたって県内の町道場をはじめ中・高・大学、そして警察官に柔道を教える機会を得た。
このときは、わずか1年間の指導経験であり、常に一瞬一瞬の出会いでしか接することができなかったが、その短い間でも指導について感じることが数多くあった。

 残念だと感じた点は、何かに向かって目標を持って柔道をやっている子供たちが少ないことだった。
「オリンピックに出る」「金メダルを取る」といった夢ではなく、ごく単純な「強くなりたい」「この技を覚えたい」という目的意識を持っている子供が少ないように感じた。
これは、現代の子供たちが「軟弱になった」「ダメだ」ということではなく、やはり指導者側の問題がある場合が殆どだった。指導者自身がテーマを持ち、何かを目指して指導している場合は、子供たちにもそれがきちんと伝わっていた。
このテーマも押し付けではない。子供たちひとりひとりに「どうしたいのだ?」という意見を聞き、それらを目指すための努力をさせていた。
例えば「この大会で優勝したい。そのためにはこういう練習をしなくてはいけない」と理解させている指導者の下で練習している子供たちはやはり違った。まず、目の輝きが違うし、稽古に嘘がない。

(続く)

『精神力』(角川書店)より抜粋

(次回更新 1月15日)


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