其の十四 「条件が揃った状態で勝負に挑める事は少ない その2」


 みなさん、こんにちは。古賀です。

 最近は、国内外遠征→古賀塾で指導→全日本合宿→古賀塾で指導の繰り返し、
そしてその間に講演や取材と忙しくやっておりますが、
柔道家・古賀稔彦として大変充実した日々を送っております。

 全日本は朝型、古賀塾は夜型、と色々な生活リズムで戸惑う部分もありますが、
今後とも精進して参りますので、皆さん、宜しくお願い致します。

 あ、そう言えばコーチ陣も次第に生活に慣れてきて、ただ漠然とやっているのではなく、
目標を持って取り組んでおり、来週辺りからコーチ陣のコラムも開始します!
是非是非、暖かい目で見守ってやって下さい。

 実は、6月1日に古賀塾が初試合に挑むのですが、私、コーチ陣ともに、古賀塾の稽古だけではなく、
出稽古に出向いたりと気合が入っております!応援して下さいね!

 さて、今回も前回に引き続き、「条件が揃った状態で勝負に挑める事は少ない」と言う話ですが、
やっぱりなかなか条件って揃わないんですよね・・・。皆さんはどうでしょうか?
出来ない理由を探さないで、出来る方法を探してみましょう!

 では、本文の方、どうぞ!!

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 私も若い頃は、溢れるような体力だけで相手をねじ伏せるような戦い方をしていた時期もあった。
体力の充実には技も伴ってくる。心の部分が充実していなくても問題を乗り切れてしまうのだ。

 しかし、力と技の切れ味だけで勝負しているような時期は心の部分、精神力の部分はまだ未熟であり
自分をうまくコントロールできなかった経験も過去に数多くしている。

 逆にケガをしたときや、体力が衰え、それに伴い技も掛からなくなってきたようなときには、
心の部分で自分の状態をカバーしていったときもある。

 この考え方は、他の多くの事柄にも発想の転換として応用できるのではないか、と思う。
 例えば、あなたがある事業を始めたとしよう。だが、大きな企業のようにその事業に莫大なお金を
投資することはできない。つまりは限られた金額の中で戦うことを強いられることになる。
これは、ケガで満足に体が動かない状態のようなものかもしれない。

 だが、お金がない部分は、自分の持っている技術であり、アイデアであり、
そして、その事業にかける熱意でカバーして戦っていくこともできるのではないか。

 自分に足りない部分をマイナスとばかり考えていても成長は無い。マイナス部分を知り、
それを補う点を見つけ出し、伸ばしていく事も重要なのだ。

 理想と現実は常に違う。

 あらゆる条件が満ち足りて勝負に挑める、と言う場合は本来少ないと思ったほうが良いだろう。
常に困難に晒される可能性はあるのだ。

 そんなときも「この部分が足りないからダメだ」と諦めるよりは、それを補う他の力、
他の部分がどういう状態なのか考えてみることが大切だろう。

(つづく)

『精神力』(角川書店)より抜粋

(次回更新 5月30日)


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