其の二十九 「講道学舎で身に付いた礼儀作法」


 こんにちは、古賀です。ちょっとずつ春が近づいてきている気がしますが、まだまだですかね?

「春」と言えば、それとは全く逆に、先日凄く寒いところに行ってきました。
テレビ東京系列の「田舎に泊まろう」と言う番組で、凄まじく北の方、しかも雪が深いところに行って来たのですが、人が暖かくて、凄く優しくして頂いて、感動してしまいました。よく、合宿、遠征、講演、柔道教室等で全国各地に行くのですが、改めて人の温もりと言うものを感じました。皆さん知ってましたか?あの番組って本当に仕込み無しなんですよ。私は、運良く一軒目で泊めてもらえましたが・・・。

え?何県に行ったかって?それは放送までのお楽しみです(笑)。
恐らく3月の上旬に放送になるかと思います。また詳しくは、ホームページでもお知らせ致します。

ところで、最近古賀塾の生徒達、特に下級生達ですが、入塾した当初に比べると、礼儀作法も自然とできるようになってきたと感じます。入塾したての頃は、やらされている、ぎこちない、と言った感じではあったのですが、最近は皆、ごく自然にできるようになってきました。古賀塾のコンセプトとして、また柔道家として強くなるにも大切な一歩です。

今回は、礼儀に関して、私の講道学舎での体験を取り上げます。

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 学舎で学んだもうひとつのことは、体育会系的な先輩と後輩の関係だけでなく、人に対する接し方を学んだことだと思う。

 講道学舎にお見えになったお客さんに対しての接し方なども、そこで教えてもらった。これは特別に作法を教わるわけではなく、日々の生活のなかでたまたま偶然そこに居合わせた生徒に声がかかることから始まる。

 例えば、たまたま自分が玄関にいたら来客があったとする。対応した寮母さんに「じゃあ、古賀君、お茶を持ってきて」と言われる。するとお茶の出し方を他の寮母さんから教わり、自分がお茶を出しにいくのだ。

 ノックをして、「失礼します」と挨拶をする。そういう機会は小学校を卒業したばかりの子供ではなかなか得られない。だが、毎日の生活のなかでそういう礼儀作法を学んでいくようになったのだ。

 これが特別な礼儀に関する講習であったら、子供ながらに強制的なものを感じていたかもしれない。そうなると教わったことも自分の身にはならなかっただろう。

 ごく自然に毎日の生活のなかで「こういうときはこうする」と教わっていた事が今考えると有益だったと思う。

 単に柔道の勝負に関することだけでなく、その後、大学生、社会人になるにつれ、この時代に人との接し方を学んだことはいい影響があったと思う。

 どうしても現役でやっている時代は、悪く言えば自己中心的な考え方が強くなる。自分が勝つためには、ということばかり考えて過ごしているため、周りにあるマイナスだと思うものは全て切り捨てていくからだ。

 ある意味で「自分が良ければ他はどうでもいい」という考えが強く出てしまうのだ。

 だが、私の場合、中学、高校時代に前述のような環境で育つことができ、自己中心的な考え方をある程度まで抑えてやってこれたのだと思う。

(つづく)

『精神力』(角川書店)より抜粋

(次回更新 3月16日)


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