其の四十 「強制することのマイナス その2」

 こんにちわ、古賀です。少しずつ秋の気配ですね。この季節は、食べ物が美味しいんですよね(笑)。古賀塾のコーチ陣の中には、気持ち悪くなるまで食べ続ける輩もいますが、おかげで古賀家のエンゲル係数は右肩上がりです・・・。まあ、頼もしい限りですが・・・。

 さて、今回は前回に引続き、「強制することのマイナス」です。「答えはこうだ!だからこうしろ!」ではなく、質問を投げかけて、一緒に問題点を解決していきたいものです。私は、古賀塾にいる時でも、全日本の女子チームにいる時でも、「指導者」と言うより、「サポート」と言う意識でいます。そうする事で、選手が「自立」でき、「問題解決能力」を高める事が出来ます。この「問題解決能力」が強くなる一つの秘訣ではないか、と思っています。谷亮子選手に関しても、彼女はこの能力に長けており、「自己分析」ができる選手だと、私は見ています。

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 いつも少し力を抜いた80、90の状態しか知らないので、永遠に実力は平行線のままだ。

 自分としては練習は時間でやるものではなく、その内容でやるものだと思っている。そのためには選手に「なんでこの練習をするのか」という意識をしっかり持たせないとダメだ。ここに強制はない。

 例えば、持久力がないのなら、持久力をつけるトレーニングをさせるとしよう。ただ単に「10キロ走れ!」と言うだけでは、選手は10キロの距離をこなすだけだ。

 「お前は筋力はある、技の切れもいい。だが、試合になると持久力負けをする。この点が克服できれば、勝てるようになる」と選手に納得させた上で走りこみをさせるのだ。自分の弱点を克服しようと言う練習になり、自然と密度の濃いものになっていく。

これは、職場で部下に何か仕事を与える場合でも同じだ。強制ではなく、与えた仕事の重要性を知り取り組む事でやる気の部分では大きな差が出るはずだ。

 目的意識を持たせずに選手に厳しい環境を強制するだけでは、その選手にとって、決してプラスにならないものだ。

『精神力』(角川書店)より抜粋

(次回更新 10月15日)


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