其の五十二 「世界柔道」

 みなさん、こんにちは。古賀稔彦です。
先日、エジプト・カイロで世界柔道選手権が行われました。帰国してから約10日が経ちました。
帰ってきて早々、講演活動等で全国を回り、忙しい日々を過ごしております。

 さて、今回の世界柔道。みなさんにもたくさんの応援をいただきました。
日本代表は金メダル3個、銀メダル6個、銅メダル4個獲得しました。私が担当しておりますアテネオリンピック金メダリストの女子63キロ級・谷本歩実選手は惜しくも銀メダル、女子57キロ級・宮本樹里選手は残念ながら1回戦敗退となりました。

谷本選手は決勝まではオール一本勝ちで、世界にその実力を見せつけました。世界選手権チャンピオンという目標が目前まで近づきましたが、決勝では一瞬の隙を突かれ、一本を取られ負けてしました。彼女は金メダルを取れるだけの練習をしてきましたし、それだけの力も兼ね備えていました。自信もあったと思います。

しかしながら、決勝で"打倒谷本"を目標に、徹底的に研究をしてきたフランスのデコス選手の気迫に圧倒されてしまいました。今大会で世界一になる難しさ、厳しさを再認識できたと思いますし、自分に何が足りないか、次にやるべきことが明確になったと思います。

私も大変悔しい思いをしましたが、彼女は私以上に悔しい思いをしたと思います。しかし、敗れはしましたが得たものも大きかったと思います。彼女はこのままで終わる人間ではありません。次の大会は必ずもう1度世界チャンピオンになってくれるでしょう。

宮本選手は若いながらも世界チャンピオンになるため精一杯努力してきましたが、試合では自分の形が作れず1回戦敗退でした。相手が悪かったという意見も耳にしますが、世界一を目指す選手にとっては初戦の相手が誰だろうが全く関係ありません。1回戦敗退という事実はしっかり受けとめなくてはなりません。

世界大会初出場の彼女にとっては苦い経験となりました。しかし、私はとても良い経験をしたと思います。世界のレベルを知ったということ。これは彼女とってとても重要なことで、今後どのような練習を積めばよいか、良い道しるべとなったと思います。

彼女は世界一になるためには自分に何が必要か肌で感じたことでしょう。今後の彼女に注目です。




(次回更新 11月4日予定)


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