其の五十三 「バルセロナで得た教訓」

 みなさん、こんにちは。古賀稔彦です。
時間が経つのも早いもので、もうすっかり秋の景色となってしまいました。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

 気がつけば、今年も残り2ヶ月。
やり残していることはありませんか?今年の初めに立てた目標を達成していますか?
達成できていない方、あと2ヶ月だからといってあきらめるのはまだ早いです。

 『あきらめからは決して何も生まれない』
これは私が柔道に約30年携わってきて得た教訓の一つです。

 1992年バルセロナオリンピック―――――。
私は試合の10日前、左足側副靭帯損傷という普通に歩くのに一ヶ月、
柔道をやるには一年かかると言われた大怪我をしました。
しかし、私は「金メダルを獲る」という目標をあきらめませんでした。
自分があきらめたその時点で、自分が勝てる可能性を0%にしてしまうことになります。
たとえ怪我をしていても、
絶対にあきらめないという気持ちを持てば1%でも自分が勝つ可能性が生まれます。
この1%の可能性に必ず金メダルを獲るという思いを精一杯ぶつけて戦いました。
もちろん、体調は万全ではありません。

しかし、絶対にあきらめない、最後まで全力を出しきって金メダルを取る、この強い思いで戦いました。
心が体を上回ったのでしょう。
怪我のことが頭から消え、集中して試合に挑むことができ、
自分の目標である金メダルも獲ることができました。
もちろん、周りにいるたくさんの人の支えがあっての金メダルでしたが、
大怪我をしても決してあきらめなかったことが金メダルに繋がったと思っています。
怪我をして少しでもあきらめる気持ちが出ていたら、同じような結果にはならなかったでしょう。

 『あきらめからは決して何も生まれない』
私が生きていく中で、常に自分に言い聞かせている言葉です。
この言葉をみなさんも胸に刻んで目標に向かって進んでいただければと思います。



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