其の六十六 「決心と覚悟」

あの東日本大震災から、私達の人間としてのあり方をひしひしと感じております。

人は時として残念なことに、何か不幸なことが起きてはじめて、本当に大切なものを知ることになります。
今まで当たり前に思っていたすべてが、実は恵まれた環境であり、
人は様々な人たちに支えられ生きていることなどを実感させられます。

最近の日本の政治は、お互いの足の引っ張りあいで 全く未来が見えず、前に進まない状況であり、
また社会においては、「自分さえ良ければ」「家の子供さえ良ければ」などといった、自己中心的な利己主義な時代になり、
人と人との絆さえも見失っているように見えていました。

大震災で失われた沢山の大切な「命」、そして今なお続く被災者の方々の厳しい状況は、
私の想像をはるかに超えたものであり、
その心境は私たちには到底理解することは出来ない悲しさと悔しさと絶望感であると思います。
しかし、今日本に、世界中から沢山の「愛」と「勇気」のパワーが送られています。
そして日本の中でも、もう一度大きな「絆」が生まれています。
生きている私たちは、未来の子供たちに明るい世界をバトンタッチしなければならないという責任と役目があります。
大震災という悲しい出来事で我々日本人は目覚めました。
何としても未来の子供たちに安心と自信を持ってバトンタッチするためにも、
世界中のパワーを頂きながら、強く強く立ち上がる姿こそが、無念にも亡くなった方々への供養でもあると思います。

一人一人、すべての「愛」こそが明日への一歩へつながります。
さぁ〜決心を持っていざ復興へ
さぁ〜いざ覚悟を持って未来への子供たちのために
さぁ〜いざ一人一人が上を向いて前進して行こう。

世界の柔道家の皆様へメッセージを送ります。
柔道の創始者、嘉納治五郎先生の残された言葉に
「精力善用」 (自分の持っているエネルギーを様々な局面において常に良い方向へ活かしなさい)
「自他共栄」 (共に手と手と取り合い助け合い皆で前進しなさい)
我々、柔の道を歩く者として、今こそ嘉納先生の教え、大いに実行する時です。

2011年4月1日
古賀 稔彦






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